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修了生の活躍


修了生の活躍

名古屋市立大学 令和6年度 キャリアデザイン(実践編) 講師として活躍

昨年度に引き続き、TEEP修了生に、本学のキャリアデザイン(実践編)の講師として、学生が自身のキャリアを現実的に言語化(デザイン)できるようになるために、実務経験に基づく事例を挙げながら、双方向の授業を実施していただきました。
ご担当いただいた講師は、高等教育機関職員の河合良彦さん、自治体職員の堤友香さん、株式会社エムズコーポレーション代表の西森義人さん、東海市消防本部 救命救急士の木下拓也さん、株式会社デンソー社員の坂本工さんの5名で、職種、役職、性別等の異なる立場で、成功体験や失敗体験から学んだことや、どのようにキャリアを積み上げてきたかなどをお話いただき、いろいろな学部の1年生にキャリア形成に向けた大学時代の過ごし方について考えていただきました。
それぞれの講師が教壇に立って感じたこと、学んだことを伺ってみました。

■高等教育機関職員 河合良彦さん
私自身の実務やキャリアの理解が深まりました。自分の経験を整理して学生さんが新しい発見ができるよう伝えることは、実務家ならではの醍醐味だと感じます。ひたむきに聞いてくれる学生さんたちに大変感謝しています。
■自治体職員 堤友香さん
女性の視点から、様々なライフイベントとキャリア観の変化などについて講義しました。TEEPの授業で習った「アクティブラーニング」の実践を試みましたが、難しさを実感しました。私の話が学生を勇気づけ、未来へのヒントとなるならこれ以上の喜びはありません。
■株式会社エムズコーポレーション代表 西森義人さん
起業家として「運」をテーマにキャリア形成に与える影響を伝え、「運」を肯定的に捉え行動することの大切さを伝えました。授業アンケートから、学生たちの理解力と素直な思考に触れることができ、私自身も新たな発見があり、教えることの意義を再確認しました。
■東海市消防本部 救命救急士 木下拓也さん
授業を通じ、学生がキャリアを具体的にイメージし、言語化する力を育む支援ができたことは貴重な経験でした。自身の経験を共有し、学生が多様な可能性を認識し、目標を持つきっかけとなるよう努めました。今後も実務家の視点を活かし、学生のキャリア形成を後押ししていきたいです。
■株式会社デンソー社員 坂本工さん
折しも米国大統領選挙と時期が重なり、グローバルなインパクトが懸念される中、日本経済や自動車業界の危機感を知ってもらう良いタイミングでした。
一方で、自身の不手際で3回中1回の授業後フィードバックを受領できなかったことを猛省しました。

講義の様子

グループワークの様子

大学発ベンチャー等研究成果の社会実装支援で活躍

TEEP修了生である東庸行さんが、名古屋工業大学で研究シーズのビジネス化支援と学生ベンチャーの立ち上げサポートをされています。やりがいを伺ってみました。

TEEPプログラムでは、大学教育や支援の基礎を学び、理論と実践の両面でスキルを育てることができました。このプログラムで培った課題解決力やチームでの協働経験を活かし、現在は名古屋工業大学で大学の研究シーズのビジネス化支援と学生ベンチャーの立ち上げサポートを行っています。これまでに、実務家としてベンチャー企業の経営や株式上場支援を成功させた経験、中小企業診断士として多くの企業の経営課題解決を支援した経験を基盤に、研究成果の社会実装と持続可能な事業基盤の構築を目指しています。
特に、大学発の研究プロジェクトをIPOに向けた成長軌道に乗せる支援に力を入れています。研究者や学生と共に市場分析や事業計画を練り上げ、技術の商業化と新たな価値創造に挑戦するプロセスには大きなやりがいを感じています。TEEPで得た「課題発見力」と「現場志向」を基盤に、これからも地域発のイノベーションと産業界の発展に貢献していきたいと考えています。

母校で大学院生の指導者として活躍

TEEP修了生である吉本修三さんが、TEEPでの学びを活かして、母校で授業を担当されたり、大学院生を指導したりしておられます。お話を伺ってみました。

私は、マンション管理会社に勤めながら、個人で顧客ロイヤリティの研究をしています。TEEP受講後には、母校の社会人向け授業へゲストスピーカーとして授業を担当したり、恩師のゼミで研究指導の補助を行ったりしています。TEEPにおいて、大学人に必要な「教育・研究・社会貢献」の重要性を学んだことで、実務家教員としての役割を再認識しました。特に、実務を通じて新しい知見を探求することの大切さを実感しています。
昨年は、定年退職後の年配の方の研究指導を行いました。その方は病気を患い、何度か休学を繰り返していたため、週1回、主にZoomでの指導を行いました。体調不良でお休みされる日もありましたが、その方のペースに合わせて少しずつ目標を立て、最終的には論文を書き上げました。毎回、関連する論文の調査や発表スライドの予習など、事前の準備もあり大変ではありましたが、無事に修了してもらえることができたのは何よりの喜びです。今後、研究したことを活かして、活躍してもらえることを期待しています。
このような経験を踏まえ、今後も学生一人ひとりに合わせた教育を提供し、実務と教育のバランスを取りながら、より良い実務家教員になることを目指したいと思っています。また、社会人学生のキャリア発展を支援し、新たな研究テーマにも積極的に取り組んでいきます。教育と研究の両輪を回しながら、共に未来を切り開いていく決意です。

名古屋市立大学「ラーニング・コンパス」で活躍

2024年度前期の授業「ラーニング・コンパス」。TEEP修了生から5名が、非常勤講師としてグループ討議のファシリテーションを担当しました。
「ラーニング・コンパス」は、2023年度より高等教育院が初年次教育として開設した科目で、現代社会の抱える課題をテーマに、学生自身が、異質な他者との対話・討議を通じ、予測不能な今後の社会を生き抜いていくため、本物の問題発見・解決能力を身に付け、「学びの羅針盤」となる思考スキルを養うことを意図する名古屋市立大学独自のカリキュラムです。
学生は、学びを実践するための多様な学習方略を知り、他者と連携して問題解決する姿勢と知識を身につけるように、オンデマンド教材での事前学習とグループ討議を繰り返し、より優れた問題解決に達するにはどのように話し合えば良いのかを学びます。その結果、学生は、高校と大学における学びの違いを理解し、学んだことを意欲的に活用する姿勢を修得していきます。授業についての詳細は、下記リンクのシラバスを参照ください。
5名のTEEP3期生に、この授業を実践して、感じたこと、気づいたことを伺ってみました。

■トヨタコネクティッド株式会社  鬼頭克仁さん:
TEEPで模擬授業や学生ワークショップのファシリテーターを経験した上で担当したため、授業内容そのものやファシリテートについては大きなギャップも無く学生の思考の整理を支援できました。初回は、時間が限られている中での機材設定や出席確認(意外とこれが大変)、ディスカッションの時間配分等少し戸惑いを感じましたが、2回目からは学生の反応を感じながら安心して進めることができ有意義な経験を積ませて貰えました。

■会社員  加藤智康さん:
学生たちが創意工夫を凝らして討議を進める様子に驚きながら、このプログラムの良さを実感しました。一方で、討議プロセスに課題が見えるグループへの関与の難しさも感じ、多くの学びを得ることができた授業でした。

■株式会社S B S情報システム  池谷信彦さん:
教壇に立たせてさせていただくのは、教育実習以来でした。アクティブラーニングのもと、学生達が熱心に授業に向き合う姿が印象的でした。授業において教員の発言は、学生に与える影響力があるため、発言内容について第一に心掛けました。

■東邦ガス株式会社  村田純一さん:
定まった正解の無い議論を支援する中で、少ない機会ではあったものの、学生さんとの1つ1つのやり取りが真剣勝負でした。少し大げさですが、自分の経験や知識、考え方等、全人格的なものを試された感があり、自分にとっても貴重な刺激と学びの機会となりました。

■中日本エクシス株式会社  武見将史さん:
学生への授業は自分の成長にも繋がりました。仕事同様授業も事前の準備が成否を分けます。学生は何を期待しているかを考えながら準備を行い、授業本番も学生から普段と違う刺激をうけ、仕事では得にくい経験の場となりました。

グループワークの説明をしている加藤講師

グループワークに取り組んでいる学生

名古屋市立大学 招聘講師として活躍

TEEP修了生である村田純一さんが、本学にて、2024年度前期の「キャリアデザインA」第3回目「働き方比較 ~民間企業と公務員~」の、民間企業側で登壇されました。「キャリア授業の最大の目的は、社会を知ること」であるため、仕事の話だけでなく、研修・企業間競争・やりがい・転勤など、企業での働き方について生の話をしていただきました。
具体的には、①企業は何のために存在するのか ②企業が社会で果たす役割 ③企業の役割の果たし方 等について、企業理念やSDGsの考え方にも触れながら説明され、加えて「会社員の転機 ~入社、異動・転勤、転職~」についても、ご自身の実体験も含めてお話されました。
最後に「仕事は貴重な成長の機会であること」「仕事を通じて周りから認められる、頼られる喜び」「成長は 姿勢×努力×経験の掛け算であること」をお伝えいただき、学生たちは、自身のキャリアを考えるための重要な視点に気づくことができたと思います。

名古屋市立大学 キャリアデザイン(実践編) 講師として活躍

TEEP修了生である5名の方に、本学のキャリアデザイン(実践編)の講師として、それぞれの実務経験に基づく事例を挙げながら、キャリア開発に対する考え方や大学での学びの姿勢などについて、双方向の授業を実施していただきました。
ご担当いただいた講師は、エネルギーインフラ企業社員の今川隆さん、高等教育機関職員の河合良彦さん、株式会社エムズコーポレーション代表の西森義人さん、株式会社デンソー社員の坂本工さん、不動産管理会社社員の吉本修三さん、の5名で、職種や役職の異なる立場で、自身が成長できた経験や、どのようにキャリアを積み上げてきたかなどをお話いただき、いろいろな学部の1年生にキャリア開発について考えていただきました。
この取り組みをはじめ、TEEP事業について、2024年3月8日(金)の中日新聞に、「求む!社会人先生」という切り口で、掲載されました。文部科学省も、実践的な教育が求められている社会的な背景を受け、持続的に有能な実務家教員を多く送り出してもらいたいと期待されています。

東海学園大学 経営学部 准教授として活躍

TEEP修了生である成田亙さんが、専任教員として採用され、実務家教員ならではの、授業をはじめ様々な取り組みをされています。
採用を決定された、同大学教授 経営学部 学部長 伊藤久司先生にも、「ご自身のネットワークを活かして、産官学共同事業などに率先して取り組むほか、実務で培った経験を授業やゼミに取りいれ、学生がより実践的な経営学を学べる効果があります。また、学術基盤教員とは異なる発想、新たな視点があり、入試広報企画等でこれまでにはない斬新な企画を提案・実行していただいています。」と高く評価していただいています。

活動の詳細は、ニューズレター Vol.35をご参照ください。
2023年9月29日(金)の中日新聞に、TEEP修了生である成田准教授のゼミ学生が、「若者が読みたい「ニュース」とは?」という切り口で、新聞紙面作成の企画、取材、執筆に取り組んだ記事が掲載されました。広告業界での実務経験が豊富な成田先生が、企業と学生を繋ぎ、実践的で体験的な学びの場を提供しています。

愛知県教育委員会主催のリカレントフォーラムに登壇

TEEP修了生である今川隆さんが、「リカレント教育で人生が変わる」をテーマとしたリカレントフォーラムで、リカレント教育の実践事例として発表されました。社会課題を見つけ、なりたい自分を描き、学び続けながら自分のできることを増やしていかれた経験に加え、TEEPプログラムで学んだ人材育成力(学習者本位の教育企画力、経験を体系化して表現する力等)を紹介されました。
また、そのあとのパネルディスカッションにおいても、パネラーとして、これから学び始める人への一歩を踏みだすきっかけ作りや、学んだことの活かし方について語られました。

リカレントフォーラムの内容については、下記PDFをご参照ください。

日本福祉大学大学院 実務家教員として活躍

TEEP修了生である眞野哲さんが、実務家教員として指導しておられます。
以下、ご本人からいただいたコメントです。
私は、医療・福祉の在宅サービス会社を起業して15年目になります。
リカレント教育で常に新しい知見を得るために50代で大学院を修了し、同時に母校の実務家教員になりました。
TEEPでは進化型実務家教員として必要な知識に触れ、現役の実務家教員である私は強い刺激を受けました。
このプログラムの優れた点は、進化型実務家教員の養成だけではなく、社会人としても多様な局面で活かすことができることです。
更に、多職種連携PBL演習で議論を深める教育力を修得し、大学院のケースメソッド演習ではファシリテーター補の立場で見守り導くことができました。
今後は専門分野である視覚障害者の研究にも活用していきたいと思います。

育英大学 ゲスト講師として活躍

TEEP修了生である西森義人さんが、ゲスト講師として講義をされました。
以下、ご本人からいただいたコメントです。
群馬県高崎市にある育英大学にて、教育学部 4 年生を対象にした後期必修授業 「社会的・職業的自立Ⅱ」でゲスト講師を務めさせていただきました。
2022年11月25日。テーマは「天職とは」です。
なぜ、広告と言う仕事を選んだのか。自分に影響を与えた人たちとの出会い。起業の経緯。経営者となって思うこと等を自己紹介的にお話させていただき、その後学生からの質問に答えるという形式で実施しました。
こちらから何かを教えるとか伝えるとか言ったことよりも、一つのケーススタディとして学生の皆さんと一緒に考える機会を頂いたと思っています。ですから学生との質疑応答や後から頂いた感想レポートが逆に私にとって、とても有意義な気づきと励みになりました。

TEEP 1期生
株式会社エムズコーポレーション
代表取締役 西森義人

<受講した学生さんのレポート>
西森さんのお話は、常に「人」を大切にしている印象を受けました。社員の主体性や、人の役に立つこと、笑顔を大切にしていること等、人とのつながりを重視していることを学び、やはり「「社会」は様々な人とのより良い関係性が大切であることを改めて実感しました。また、「自分が何をしたいか」を常に目標に持つことや、追究することの大切さを学びました。私も常に目標を持ち行動できる大人になっていきたいと思いました。さらに、「聞く」ことの大切さについて改めて学びましたが、「聞き出す」「相手の話を引き出す」という視点は初めてだったので、今後の傾聴する姿勢に生かしていきたいと思いました。

中部大学 非常勤講師として活躍

TEEP修了生である泉川大輔さんが、ここでの学びを大学の講義に活かしておられます。
以下、ご本人からいただいたコメントです。
私は企業で働きながら技術士という資格を取得し、その活動の中で非常勤講師の機会を得ました。ただ「自分が人に教えることができるのか?」という不安が常にあり、それがTEEPを受講するきっかけになりました。
受講してみると、教えることだけではなく多くの学びがあり、貴重な時間となりました。
例えば様々な経験を持つ受講生のみんなとの出会いそして一緒に切磋琢磨できたこと、自分も成長したことで可能となったすばらしい先生たちとの白熱した議論、そして自分が学生として講義を受けたことで痛感した学生からの視点を自分の講義に活かしたこと。
その結果、大学での講義には自信をもって取り組むことができたと考えています。
私の講義は複数の講師と実施しているので自分へ向けた評価とは限りませんが、「学生寄りの視点があった」「行きたくなる講義だった」「優しくわかりやすい」というような学生からの意見があり、受講の成果だと感じています。TEEPでの学びを活かし、これからも学び続けていきます。
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