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ホーム >  コラム >  week92 わたしの主体性はあなた次第?

week92 わたしの主体性はあなた次第?


 TEEPにはESD(Education for Sustainable Development)の要素も含まれており、そのESDでは主体性が重要になります。そのため、主体性を求められている人たちの能力が問われがちです。
 しかし、誰かが主体的であるかどうかは、実のところ、多くの部分が他者に依存しています。たとえば、先生が一方的に話し続けている授業では、受講生は受け身になってしまい、その受講生の能力に関わりなく主体的になることは難しくなります。逆に、引っ込み思案の受講生がいたとしても、先生がその受講生の発言や活動の機会をうまく提供できたなら、その受講生は主体的になるわけです(そして、受講生にとっても、そうした経験を積むこことが大切なのでしょう)。
 その意味では、主体性で問題となるのは、その本人だけでなく(あるいは、本人よりも)周りの人たち(他者)であり、その能力や姿勢なのです。この視点こそが、主体性を重視するこれからの教育にとって不可欠なものであり、互いに学び合い、進化するTEEPの考え方にもなるのだと考えています・・・って偉そうなことを言っても、これがなかなか難しいものでして、おしゃべりな私なんかには特に難題なのですよね。
 TEEPを受講する方は、そうしたことも意識しながら、これからの教育に相応しい力を身に着けて頂けたら嬉しく思います。
 さてさて、私は、これまでTEEPに関しては申請時点から関わり、昨年度まで基本コース長を務め、今年度もオブザーバーとして会議等に参加してきました。また、新しく立ち上げる専門コースの「まちづくり」コースの設計に関しても参画してきました。申請段階よりもコースが増えることは、まさに「進化」であり、TEEPらしい素晴らしいことだと思います。
 しかしながら、私自身は、来年度から他大学に移ることになりました。TEEPでの経験も生かして、新しい大学で主体性を大切にした教育に励んでいきたいと思います。でも、もともと色々なところと連携するのがTEEPですので、これからも何かしらの形で関わらせて頂くかもしれません。その際には、どうぞ宜しくお願いいたします。

【文責:小林直三 名古屋市立大学大学院人間文化研究科 教授】
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