グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ


ホーム >  コラム >  week85 岐阜県飛騨地方における地域医療実習と実務家教員

week85 岐阜県飛騨地方における地域医療実習と実務家教員


高山市内の薬局で説明を聞く薬学生

 近年、少子高齢化の進展等を背景に、薬剤師を取り巻く医療環境の著しい変化等により、薬学教育において地域の医療ニーズ(へき地医療、在宅医療等)への対応が求められています。また、地域における薬剤師確保の観点から、地域の実情に応じた更なる効果的な取組が求められています。そして、地域の医療ニーズを踏まえた地域医療に関する薬学教育プログラムの構築・実施に取組み、地域の最新の医療ニーズを踏まえた高度な薬剤師を養成することが求められています。(文部科学省WEBサイトより引用・改変)
 2023年度、名古屋市立大学を中心に、岐阜薬科大学、静岡県立大学、鈴鹿医療科学大学の4大学の実務家教員らが連携して実施する「東海地区連携で行う薬剤師不足地域でのアドバンスト実習とそれを活用した薬学生・薬剤師PBL学習プログラムの構築」事業が、文部科学省の「⼤学・⼤学院及び附属病院における⼈材養成機能強化事業・地域の医療ニーズに対応した先進的な薬学教育に係る取組⽀援」に採択されました。この事業では、岐阜県飛騨・高山地域、静岡県川根本町地域、三重県尾鷲地域、沖縄県北部地域でアドバンスト実習を行い、実習の成果を薬剤師の地域偏在の解消に向けて活用することを目的としたものです。

飛騨市の行政担当者らとディスカッションする薬学生

 岐阜薬科大学では、2023年11月13日~17日の5日間、岐阜県飛騨・高山地域において、へき地医療に関するアドバンスト実習を実施しました。既に病院や薬局での実務実習を履修済みの5年次の薬学生5名が各大学から参加し、飛騨・高山地域の薬局や病院、地域包括支援センターなどを訪れ、地域医療の実情を視察し、薬剤師をはじめ医師や看護師などの医療従事者、介護関係者、行政担当者らと有益なディスカッションを行いました。このような薬学教育プログラムの開発等を⾏うことで、地域の特性を踏まえた薬学教育を⾏うことが可能となり、薬学生の地域医療への関⼼を涵養し、さらには、⾃治体、関係団体等との連携体制を構築し、地域の医療ニーズに合わせた卒後のキャリアパスにつなげていくことも可能となると考えられています。

【文責:林秀樹 岐阜薬科大学 地域医療実践薬学研究室 教授】
Page Top