グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ


ホーム >  コラム >  week49 チャレンジ プログラミング教育とボーイスカウト活動

week49 チャレンジ プログラミング教育とボーイスカウト活動


 新しいことにチャレンジするのは大変です。知らないことばかりで多くの試行錯誤を伴います。そして、多くの苦労の結果として、何を学べたか、次につながる新たな気づきがあったかなどを自問自答します。

 情報教育では、近年多くの変革があります。新学習指導要領に従い、小学校で20年度から、中学校で21年度から、高校で22年度から「プログラミング教育(プログラミング的思考)」が必修化されました。そして、22年度より高校の「情報」の授業が再編され、25年の大学入学共通テストからは教科「情報」が加わります。先日、筆者は情報処理学会第85回全国大会にて、「どうする情報科教育!~情報ⅠⅡ,高大接続から考える~」というイベント企画を聴講しました。新たに始まった「情報I」に対して、高校教員が試行錯誤しながら取り組んだ成果を発表していました。会場はほぼ満席であり、関心の高さを伺えましたが、熱心な教員の一つの取り組みに留まることなく、当コラムでもよく取り上げられています、教えられる「人材の育成」が急務です。
 筆者は、新学習指導要領に先駆けて18年度から、地域の学校や団体とも連携して、小・中・高校生向けのプログラミング教室を続けています。20年度からはある小学校の年間クラブ活動において小学校教員とともにゲームプログラミングを教えています。大学以外の場での新しいチャレンジは大変ですが、多くの学びや気づきがあります。
 一方、筆者は我が子をボーイスカウトに入団させています。ここでも「指導者不足」の問題があり、筆者も小学1、2年生が所属するビーバー隊の隊長を務めています。筆者自身にボーイスカウト経験はなく、ボーイスカウトにはキャンプやハイキングや街頭募金のイメージしかありませんでした。しかし、公益財団法人ボーイスカウト日本連盟の公式サイトの冒頭に「ボーイスカウトは子どもたちの好奇心や探求心にこたえる活動を通して、心身ともに健全な人材を育成することを目的とする世界的な教育運動です」とありますように「教育活動」です。教育方法として学べることが多くあり、その中の一つとして、小学3~5年生対象の「チャレンジ章」があります。5分野の全40課目の中から自分の趣味に応じて自由に選択してチャレンジします。そして、そのチャレンジに対して表彰されてバッヂがもらえます。

 実務家教員を目指す皆様はチャレンジャーと思います。TEEPを通じて多くのことを学んでいただくことを期待しています。


【文責:渡邊裕司/名古屋市立大学大学院 理学研究科 教授】
Page Top