科学技術は何のためにあるのか
「ブタペスト宣言」から20周年を迎え、2019 年 11月に開催された世界科学フォーラムでは、科学、倫理、責任に関する宣言文が発表されました。この宣言文を構成する1つの大きな柱として Science for global well-being が掲げられ、科学は持続可能な開発と世界の well-being に貢献をもたらす能力を持つグローバルな公共財であると言及されました。文部科学省科学技術社会連携委員会13回の議事録によると、この概念は日本では、多義的に解されている現状があるのではないか、当初は社会のための科学技術だったのが、これからは人類の幸福のための科学技術を追求しているのではないか、など議論がなされていました。