TEEP NEWS LETTER Vol.44
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vol.44NewsLetteril : teep_office@sec ..-nagoya-cuac発行者 TEEPコンソーシアム実施委員会  事務局 名古屋市立大学教務企画室内 〒467発行日 2024年4月1日  連絡先 E-ma.jp8501 名古屋市瑞穂区瑞穂町字山の畑1進化型実務家教員養成プログラム 2020年4月の創刊号より4年間にわたり発行してまいりましたニューズレターですが、文部科学省の補助事業終了に伴い、紙媒体での発行は本号が最後となります。長年に渡りご愛読いただきまして、心より感謝申し上げます。2024年度以降も、TEEP事業は継続してまいります。ニューズレターもPDF形式に変更して、以下URLのTEEPオリジナルサイトで情報発信していく所存です。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。https://teep-consortium.jp/中核校:名古屋市立大学連携校:岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学「実務家教員のあり方は百人百様」   私はTEEP第1期生で、その後2022年4月成田 から東海学園大学で経営学部の教員をやっています。広告会社に三十数年勤めた後、独立してからTEEPに入り、その後教員になりました。大学の教員をしながら事業も並行して行っているという少し珍しいパターンかもしれません。 大学時代は音楽しかやらず、勉強はぜんぜんしていなくて成績も非常に悪かったので、まさか教員になるとは考えていませんでした。いろいろあって教員を目指すことになったのですが、今思うとTEEPに入って本当によかったと思っています。 一番大きいのはすばらしい先生たちに出会えたこと。特に大学院を出ていない自分にとって、鵜飼先生という指導教員ができて、ご指導を受けられたことは何にも代えられない財産になっています。次は志を同じくする方々にたくさんお会いできたこと。3つ目は大学の先生の授業を、受ける側として見られたことです。今の大学の授業の仕方や、ゼミ、制度、入試、カリキュラムなどなど全くわからなかったので、ここで勉強させてもらったことは非常に役立ちました。特に後期の専門コースは、それぞれの先生方の勉強を大学院生と一緒に学べて、課題をどう出しているのか、資料をどう作っているのかなど、生きた教材として学べました。今、私が授業をなんとかやれているのはそのおかげの部分がかなりあります。 大学教員を目指される方は、専門分野や応募する担当科目を何にしたらいいか悩まれると思います。そこは「自分がある程度分かるもの」程度に考えても問題ないと思います。なぜかというと、大学の先生というのは専門性が高い一方、柔軟性も求められるからです。大学教員になると、例えば自分の場合、広告をやっていたので広い意味でマーケティング分野の科目も任されたります。そういう柔軟性というか、幅も大事になってきます。なので最初の狭い専門性というところに立ち止まってあまり悩む必要はなく、できそうだと思える担当科目の募集に応じていけばよいのではないかと思います。 現在年間13科目を担当していますが、それ掛ける15回分のシラバスを考えなければいけない。これを1年目の直前の半年間で考えるのがメチャクチャ大変でした。膨大な量の資料を作らなければならなかったのですが、そのとき頭の中で勝手に想像していた学生と、実際に授業で向かい合う生の学生はかなり違っていて、やりながらそのギャップを修正するのにも時間がかかりました。何を教えるかと同時に、相手によってどう教えるかも大事だと痛感しました。 大学では学生の育成や教育というのは、私のような教育職員だけではなく、事務職員も含めてやっています。就活も経験し、企業で働き、企業の採用面接も行っていたということで、学生から様々な相談や質問が来ます。それらは学術基盤の先生方や事務職員の方々では答えきれないものもあります。誰もしないこと、できないことを、実務家教員がそれぞれの専門性や得意分野をいかして補っていけばいいのではないかと思います。実務家教員にはいろんなタイプや形があり、研究、教育の仕方、目指す方向も人それぞれだと思います。 私が今、一番力を入れているのは企業と大学を結びつけることです。それを授業の中に導入して、大学の外での活動を積極的にやっています。大学も学生も外の世界とのつながりを広げていくことは大事だと思っています。それが結果的に大学の個性やプレゼンスにもつながっていくと考えています。   成田先生には大学に身を置かれているという鵜飼ことで、ひと味もふた味も違う視点で語っていただきました。TEEPは「あるべき姿って何だろう」というところを基本にしていて、「どうなるか」というところは教えていません。そこはキャリア開発という視点から自分で戦略を立てるところがあります。立てるときの戦略の雛形は示している状態ですが、中身を埋めていくのは皆さん自身です。それを補完していくのがこのコミュニティ交流会という位置付けでもあります。これから実務家教員を目指すTEEP生にとって示唆に富むお話を、ありがとうございました。

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