TEEP NEWS LETTER Vol.39
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キャリアデザイン実践編のシラバス(一部)クロスアポイントメント制度を活用し、エフォートの一部を大学に置き、専門的な教育を担います。契約の仕方にもよりますが、一般に学務は免除された上で、教育研究や指導は正規の教員と同じ立場で行います。より専門性の高い教員を企業や他の大学から導入できる制度です。 共同講座講師は、大学との産学連携において共同講座をつくり、自らも講師を務めながら学生や若手社員に対し実践的な教育を担います。企業は人や資金を、大学も人や施設等を供給し、大学が持つ教育プログラムをより積極的に活用した学びの場を用意していくことがポイントです。 TEEP修了生を例に見ると、専任教員と非常勤講師、共同講座講師として以下のように活躍しています。専任教員【専門科目】a. 東海学園大学 経営学部 マーケティング領域  (職位:准教授)非常勤講師【専門科目】a. 日本福祉大学 福祉事業経営者によるケースメソッド教育(職位:実務家教員)b. 中部大学 技術者倫理  (職位:非常勤講師)c. 育英大学 社会的・職業的自立II「テーマ:天職とは」  (職位:招聘講師)【教養科目】a. 名古屋市立大学 高等教育院 教養特色科目「キャリアデザイン実践編」 (職位:非常勤講師)共同講座【専門科目】a. 名古屋市立大学 経済学部 特別講義I・特別セミナーI(共同講座設置者&教育プロデューサー) この他、愛知県教育委員会主催のリカレントフォーラム(招聘講師)という公開シンポジウムに登壇した例や、生涯学習機関で災害時対応のPBL企画を検討した例もあります。従来なら所属機関以外で人に経験を伝えることのなかった実務家が、教育機関に関わりながらどんな役割を果たせるか、自分の経験をいかに形式知化して伝えるのかをTEEPを通じて認知できたことが、このような実績につながったといえます。 上記の中から具体例として、名市大で2023年度から行われる「キャリアデザイン実践編」について説明します。全15コマの授業を通して、5人の実務家非常勤講師が人生の先輩として学生が描くロールモデルに資する実践知を伝えつつ、学生は自身のキャリアを言語化(デザイン)できるようにすることを狙っています。具体的には、「マルチサイクル・デザインとキャリア形成の事例研究」「仕事を通じた『一皮むけた経験』の事例研究」「キャリア開発シートの事例研究」の3つのテーマについて各回90分の講義を持ちます。 各回前半の45分はTEEPを通じて整理した講師自身の実例や経験を紹介します。中盤の20分は、それを聞いた学生がペアワークで疑問や質問事項を抽出し、それに対して講師が残りの25分で回答をしていきます。各分野で活躍するTEEP修了生名市大で始まる「キャリアデザイン実践編」

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