TEEP NEWS LETTER Vol.39
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名古屋市立大学学長補佐大学院経済学研究科教授 TEEP 実施委員長鵜飼 宏成※1 https://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekTop中核校:名古屋市立大学連携校:岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学vol.「教える」以上の効果持ち始めた学修プロセス まず、TEEPの社会的役割と養成プログラムのコンセプトを改めてお示しします。TEEPとは大学と企業・NPO等が連携して持続的な共同教育を実現することを目的に、実務の最先端を大学で学生に教え、仕事文部科学省「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」場においても実務の最新動向を若手ビジネスマン等に教える実務家教員の養成を出発点としています。加えて、実務家教員は大学に身を置きつつ、社会課題と向き合い、解決の担い手になるというアプローチで進めてきました。 その学修プロセスでは、基本コースで大学人としての基礎力やソーシャル・デザイン力を学び、多職種連携PBL(Project Based Learning)演習で社会課題克服に向けた環境分析、参加者分析、教材開発、プロセスデザインを経験し、専門コースで実践経験の理論化・構造化をしてもらいます。そして、「実務領域診断カルテ」を用いながら、実務家教員としてのコンピテンシーの変化を追いつづけます。 こうした学修によって受講生より、学修課程に在籍する段階から、業務プロセスにおけるチームの生産性向上や、BtoB取引にいい影響が及んでいるといっTEEP修了生活躍のShowcase 昨年度より大学教員の公募情報が公開されているプラットホーム「JREC-IN Portal」※1にて、実務家教員の公募情報に特化した入り口が設けられました。これは、私たちTEEPを含む4つのコンソーシアムと各拠点の養成基準を共通化し、共同広報を担う運営拠点・東北大学からの要望が実った形です。また、専門職大学院、専門職大学、専門職学科の設置が増えてきており、これらは、産学官民連携による共同教育が求められていること、実務家教員の価値が評価されてのことであると理解しています。 本ニューズレターの狙いは、実務家教員の経験と力を教育現場でいかす方法を改めて提案することです。大学関係者には言わずもがなのことかもしれませんが、実務家教員を養成するTEEP流の主張とお考えいただければ幸いです。 そこで以下では、実務家教員としてのトレーニングを積み、大学教員としてのコンピテンシーを高めたTEEP修了生の活躍の4つの類型を明確にし、大学へは実務家教員の採用可能性を、企業・行政・非営利団体等へは従業者が実務家教員として活躍する可能性を示します。一方通行ではなく、双方にとり恩恵のある「キャリア開発」が実務家教員を目指すことでもたらされます。進化型実務家教員養成プログラムNews Letter394類型から見る実務家教員活用の可能性

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