TEEP NEWS LETTER Vol.32
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資格の性質資格創設年資格取得者累計(2022年7月)受験資格試験形式更新制度資格取得後の研修参加義務2019年約5万6千人大学学部で「省令で定める公認心理師受験資格科目」25科目を履修卒業。加えて、大学院で同10科目を履修修了かあるいは指定実務機関で2〜3年の臨床実務経験。筆記(多肢選択式)なしなし認定:厚生労働省・文部科学省1988年約4万人上記認定協会が認定する指定大学院・専門職大学院で指定科目を履修修了。第1次試験:筆記(多肢選択式および小論文)第2次試験:面接あり(5年ごと)実質上あり(資格更新のために必要)公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会公認心理師と臨床心理士の比較ができ、現在では臨床心理士が約4万人、公認心理師が約5万6000人となっています。公認心理師の方が歴史は短いのですが、臨床心理士として活躍されてきた多くの現任者の方が公認心理師の資格も取って活躍されています。   現状、臨床心理学においては民間資格である不破臨床心理士と、国家資格である公認心理師の二つの資格があるということですね。それでは馬場先生、この新しい国家資格である公認心理師の養成課程について教えてください。    臨床心理士の受験資格を得るには、公益財団馬場法人日本臨床心理士資格認定協会が指定する大学院または専門職大学院で指定科目を履修・修了することが必要です。 対して公認心理師は、大学の学部で公認心理師の受験資格科目を25科目履修することが必要です。この25科目には、「心理演習」および80時間以上の実習を必須とする「心理実習」といった科目が含まれています。学部時代から現場実習が必須となっているのです。 さらに受験資格を得るためには次に述べる2通りのいずれかの条件を満たすことが必要です。1つは、医療機関や「少年鑑別所及び刑事施設」、「裁判所職員総合研修所及び家庭裁判所」等の指定実務機関で2〜3年の臨床実務経験を積むこと。もう1つは、大学院で指定の10科目を履修し卒業することです。この10科目のうち1科目は「心理実践実習」という科目で、450時間もの実習が設定されています。 このように、公認心理師の養成においては実習が非常に重視されています。実習を行う学生さんも大変ですが、指導する側である私たちも大きな変化を迫られています。大学の中だけでは公認心理師となるための教育はできません。学生たちが実習をする施設の職員の方にも実習指導をお願いしなければなりません。また、私たち大学教員も実習指導教員として、また違った視点から実習を指導し評価します。   学部で80時間、大学院で450時間となると、不破学生生活の大部分を実習が占めることにもなりますね。 学生にとっては臨床心理士と公認心理師の2つの資格のどちらを取るべきか、違いはどういったことかという点も気になるのではないでしょうか。   国家資格である公認心理師に対して、臨床心馬場理士とは何なのかと考える学生さんもいらっしゃるでしょうね。 臨床心理士資格は、5年に一度の更新が必要です。国家資格公認心理師臨床心理士民間資格認定:

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