TEEP NEWS LETTER Vol.30
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【宮崎大学コラボ】キャラいもすごろくやってみたーYouTubehttps://www.youtube.com/watch?v=qn9x3Yg6Ylg地域の企業が開発した「キャラいも」のプロモーション動画を宮崎大学の学生が企画・編集ンをベースにすれば地元の中小企業であり、産学官連携と考えれば行政も顧客ですし、「教育」であればもちろん学生さんたちも顧客です。 私がベンチャー支援で特に重視していたことは「クライアント志向」です。顧客(クライアント)の立場に立ってサービスを提供することの重要性は、産学官連携の活動にもそのまま当てはまります。 教育も研究も社会貢献も、多くの方々をつなぐネットワークが有機的に機能しないことには成り立ちません。コーディネーターは相談対応の積み重ねを通じてクライアントとのつながりを広げていくと同時に、イベントやセミナー、展示会などに参加して顧客を作っていくことが欠かせません。土地の歴史や文化に触れ、時には地元の皆さんと飲み明かしたりして自分が地域の「住人」となっていくことも重要です。時間を惜しまず顧客を増やし、信頼関係を構築していくからこそ、連携して新しいものを生み出していくことができるのだと思います。   先生は現在、宮崎大学で、さつまいものお菓子「キャラいも」のプロモーション、日向夏(みかん)の新品種のPR、また地元のプロサッカーチーム「テゲバジャーロ宮崎」のファン獲得の取り組みなど、学生たちと地域が連携するさまざまなプロジェクトを手がけられています。 学生たちは2年後期から3年後期までの「マネジメント実践Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ」で、地域をフィールドとした実践活動に取り組みます。 私の担当の宮崎市清武地区の企業をくまなく調べて訪問した企業の一つが「キャラいも」の株式会社イートさんです。最初のゼミ生がキャラいものプロジェクトに取り組み、次に入ってきた一学年下のゼミ生は別のプロジェクトを動かしました。次に入ってくる学生のために、何か新しいプロジェクトをというのは常に頭にあります。お声がけいただいた串間市や商店街の方々とご一緒したりもしています。テゲバジャーロ宮崎のプロジェクトは、サッカー好きの学生から提案されたものです。私はサッカーを全く知らなかったのですが、今では自分が一番のサポーターです。(笑) プロジェクトの方向性は私が決めますが、これをいかに学生が主体性を持って、自分たちのプロジェクトだと思って取り組んでもらえるようにするかが勘所です。全て学生に任せる、という方法もありますが、私は学生が動くための環境作りは教員がすることにしています。例えば企業訪問のアポ取りは私がしますが、事前学習での質問項目の取りまとめや、事後の振り返りは学生主体でといった感じです。   プロジェクトを通して学生に伸ばしてもらいたい力はありますか。 ゼミの2年間での変化も確かにあるのですが、それよりも5年後、10年後に「大学でやったことは、こういうことだったんだ」と気づいてもらえるようにと考えています。 実践活動では、意識的に「活動の見える化」を行っています。学生たちと一緒に学会発表をしたり、活動のプレスリリースを出したりしています。大学の広報や地元の新聞社に取り上げられると、自分たちの活動はこう受け止められるのだと学生たちも実感できます。卒業研究の発表会はヒアリングなどに協力いただいた地域の方にもご案内しますし、卒論は冊子にしてお送りします。当然、時間も手間もかかりますが、学生に学生に主体性を持たせる関わり

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