TEEP NEWS LETTER Vol.26
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学会プレゼン大会でゼミ生が1位と2位を受賞ちには伝えています。リモートワークが一般的になり、企業では従来のように若い社員を手取り足取り教える…という指導の機会が減っています。だからこそ、課題が何かを自ら考え、自律的に仕事を組み立てていける力が重視されています。実際に採用時やインターンシップで実施されるグループディスカッションでは、新規事業立案型や課題解決型、売上アップ型のテーマが出題されるなど、その力があるかどうかをみるものが多い傾向にあります。そこで実務家の方には、前提の確認、目的の明確化、現状分析、ボトルネックの特定、解決策の立案、実現に向けたプロセスの提示といった提案の流れや考え方を実務に即した形でご指導いただけるのではないかと期待しています。   最後に、髙濱先生の実務家教員としてのやりがいについて教えていただけますか。 学生から社会人になるという人生の最大の転機を迎える際に、大きな貢献ができることです。 入学したばかりの頃から、どんな目標がある? どんな仕事をしたい? と学生に問うのですが、さまざまな業界の職種の企業ごとの強み・弱み、必要スキルや専門性、そしてリスクや発展性までをリアルな言葉で伝えられるのは、実務家教員ならではだと思います。 コーチングやメンタリングをしながら、学生が目標と現状のギャップを乗り越えていくプロセスに4年間にわたって寄り添い、本人が心から納得できる就職や進路選択ができた時は、まるで自分のことのようにうれしい瞬間で、内定報告を受けた際には一緒に泣いてしまうこともしばしばです。学生に聴くと就活は仲の良い友達同士でも相談にのってもらいにくく、孤軍奮闘しているようです。その部分の払拭が大学教員になった私の意義ですので、就活時期には一人ひとりが希望進路に行けるよう何度も繰り返し相談にのったり、書類の添削や面接練習等まで全力でサポートしたりしています。 また、実践的な授業を通して、学生たちが日々素晴らしいアウトプットを出してくれることにもやりがいを感じます。 小中高と「答えがある問題」ばかりに向き合ったせいなのか、「正解を出さねば」と考えている学生が少なくありません。しかしビジネスの現場は、「正解がないもの」に対して、仮説を立てて解決策を考え、実行していくことの繰り返しです。 私はPBLやALを通じて「“知っている”から“実践できる”」ようになることをモットーにしていますが、これも実務家教員の強みだと考えています。 「できない」「教えてください」と言う学生に、自分で調べて、やってみなさいと言うと、中にはけげんな顔をする学生もいます。しかし挑戦の機会をいかして「先生、できたよ!」と報告しに来てくれる時の表情は輝いているものです。現場のリアリティを伝えながら、学生が社会で活躍するための実践力を引き出せたと感じる時、また卒業生が社会で活躍してくれていることで本当に教員になって良かったと感じます。   TEEPでは実務家教員を目指される受講生にキャリア開発シートを作成するサポートをしています。その出発点が、理想とする実務家教員像を描くことであり、受講生の皆さんには先輩実務家教員にインタビューを繰り返そうと推奨しています。近い将来、問い合わせがありましたら、是非、アドバイスをお願いいたします。実践力を身に付けていく学生たち発行者 TEEPコンソーシアム実施委員会  事務局 名古屋市立大学教務企画室内 〒467-8501 名古屋市瑞穂区瑞穂町字山の畑1発行日 2022年4月1日  連絡先 E-mail : teep_oce@sec.nagoya-cu.ac.jp進化型実務家教員養成プログラム26vol.News LetterTEEP中核校:名古屋市立大学連携校:岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学 4月より進化型実務家教員養成プログラム「基本コース」がスタート。TEEP実施委員会では、コンソーシアムのさまざまな情報発信についても積極的に行っています。詳しくは随時以下のWebサイトにて案内してまいりますので、ぜひご覧ください。https://teep-consortium.jp/

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