TEEP NEWS LETTER Vol.26
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   髙濱先生が実務家教員を志したきっかけを教えていただけますか。 私は教員となる前は、営業職や人事職を経て、コンサルティングファームで人事を主とした経営コンサルタントとして、企業や自治体等の各種制度構築・組織風土改革・研修などを含む人材育成支援に携わりました。その後、大学教員となり今年で9年目を迎えます。現在も大学で教えながら、企業の組織改善や採用支援、教育・研修の支援などを継続して行っています。 実務家教員を志した原点は、私自身の学生時代にあります。10代の頃、私は「経営学部に入れば何らかのつぶしが利くだろう」という軽い気持ちで進学しました。将来の夢も具体的な目標もなく大学生活を送っていたので、就職活動を始めたところで全く上手くいきませんでした。 バブル崩壊後の「超・就職氷河期」で、特に女性は正社員として採用されることが難しい時期でもありました。社会人として働くことを楽観的に考え、何の準備もしなかったため不採用が続いたことは、私にとっての初めての挫折でした。その時「もっと大学で目標を持って体系的に学び、専門性を磨いておけばよかった」と強く感じたのです。「自分のような経験をする学生を増やしたくない。社会から必要とされ、さらに(文・鵜飼宏成)キャリアを考える大切さを伝えたい 実務家教員に期待されていることは、何よりもビジネスや医療・福祉といった現場での“生きた知識や技能”を教授していくことです。では、“生きた知識や技能”を、学生たちに伝えるには、どんな授業を行う必要があるのでしょうか。自らの経験と、実務家教員ならではのネットワークをいかし、社会と学生たちをつなぐPBLやゼミ活動が高く評価されている星城大学経営学部の髙濱優子准教授にインタビューしました。進化型実務家教員への扉実務家教員インタビュー ⑨インタビュアー● 名古屋市立大学大学院 経済学研究科 教授 TEEP実施委員長鵜飼宏成髙濱優子先生星城大学経営学部 准教授キャリア開発委員長キャリア支援部長文部科学省「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」TEEP進化型実務家教員養成プログラム26vol.News Letter中核校:名古屋市立大学連携校:岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学現場のリアルを伝え 学生の確かな実践力を育てる

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