TEEP NEWS LETTER Vol.20
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企業再編が会社の価値にどう影響したのかを実証的に研究   TEEPコンソーシアムの基本コースでは、実務家教員候補の方々に模擬講義をやってもらっていますが、自分の経験をどうやって伝えるかに苦慮されています。自分の経験のみの説明ではなく、広く捉えたときにこの現象がどういう意味を持っているか、この現象に至るまでにいかなるプロセスがあるのか、などと掘り下げていくのが難しい。矢部先生のご経験から、このような課題を克服するための方法論はあるのでしょうか。   主観と客観のバランスがあるのかなと思います。実務家教員は、どうしても主観が強くなってしまうところが弱点。主観はあくまでその人の捉え方で、第三者から見ても本当にそうだったのかというと、必ずしも正しくないことがあります。客観視できるものは人に伝えられます。主観として経験したことをいかに客観視できるか、「主観の客観化」が求められる気がします。   今の模擬講義は実務家教員の候補者の一人が先生役となって講義をし、他の受講生は学生役として講義を聴く形式で行っています。先生役が学生役から「あなたの授業はこうだった」とコメントを受けることで、自分の弱点に気付けることもよくあるようです。主観と客観のバランスというのは、そうやって自分の思いを伝えることの繰り返しの中から芽生えてくるのかもしれませんね。 実務領域診断カルテでは、現状の自分と理想的な実務家教員像とのギャップを明らかにし、そのギャップを埋めるための学びのプロセスを自ら考えるといった宿題もあります。これも主観と客観のバランスを意識することに貢献できるものです。   実務家教員の定義も難しい中で、理想的な実務家教員像とは何かというのも難しいですね。それぞれの経験を教育という観点でどういう分野の理論に乗せるか、乗せやすい人もいれば乗せにくい人もいるでしょうし、ケースバイケースになりそうですね。   実務家教員といっても多様だというのが一つの結論です。常勤が可能な人もいれば、非常勤やスポット向きの人もいます。そうした幅のある人材に、どう教壇に立ってもらうかも考えながらプログラムを組み立てています。   実務家教員を養成すべきだと言われつつ、実は求められているのはアカデミックなバックグラウンドをきちんと持っている人、学位や研究歴を求められるということもありそうです。教える場がないと絵に描いた餅になってしまいますよね。   大事なのは、高等教育機関と仕事世界の間の段差解消を担う実務家教員が、大学等で活躍できる制度設計です。しかし、実務家教員採用面あるいは受け入れの面で、方針レベルの制約条件が大きいと感じています。私の悩みが、先生の認識と共通であることが分かり、改めて方針制約の課題を正面から見据えた対策を講じることが不可避であることを確信しました。本日はありがとうございました。鵜飼鵜飼鵜飼鵜飼矢部矢部矢部主観と客観のバランスどう取るかが課題発行者 TEEPコンソーシアム実施委員会  事務局 名古屋市立大学教務企画室内 〒467-8501 名古屋市瑞穂区瑞穂町字山の畑1発行日 2021年10月1日  連絡先 E-mail : teep_oce@sec.nagoya-cu.ac.jp進化型実務家教員養成プログラム20vol.News LetterTEEP中核校:名古屋市立大学連携校:岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学 11月18日(木)に「第2回TEEPシンポジウム」を開催いたします。具体的な開催方法については、Webサイトにてご案内させていただきます。https://teep-consortium.jp/

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