実務家教員を志したきっかけをお聞かせください。矢部先生は慶応義塾大学のMBAコースで修士を取得後、民間企業で7年間ほど経営コンサルタントを務められました。その後、一橋大学大学院商学研究科で博士号を取得され、名古屋商科大学、中京大学経営学部を経て、現在は、国際学部にて教育研究活動に従事されています。同時に、現在はマックスバリュ東海の社外取締役に就くなど経営の実務にもタッチされています。こうした経歴の中で、実務家教員を志したのはいつ頃、どのようなきっかけがあったのでしょうか。 慶応のMBAコースにおける2年間で、経営というものが非常に面白いと感じました。修了後も何かしら経営にタッチしたいと考えていたところ、コンサルタントという仕事が目に入り、三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)へ。さらにコンサルティングであれば外資系で一度仕事をしたいと、2002年に欧州系の経営コンサルティング会社であるローランド・ベルガーに転職しました。 コンサルティングの仕事は激務で、特に外資系は人の入れ替わりが激しい職場。仕事をしながら、常に自分は次に何をしていくべきかと考えさせられました。 仕事の内容としては、クライアントと机を並べてノウハウを伝えていくという、ある種の「教育」の面がありました。それをコンサルティング会社では3カ月から1年ぐらいの短期でこなしていきますが、もっと長(文・鵜飼宏成)外資系コンサルから教員への道探る鵜飼 進化型実務家教員養成プログラム(TEEP)の想いと実際、そして、実務家教員の未来像を発信するTEEPニューズレター。本号は、「進化型実務家教員への扉シリーズ」として中京大学国際学部の矢部謙介教授にお話を伺いました。経営コンサルタント時代の経験を踏まえ、実務家教員の強みは「経験と理論を結び付けられること」とし、知識と情報の更新、主観と客観のバランスを強調されています。進化型実務家教員への扉矢部実務家教員インタビュー ⑧インタビュアー● 名古屋市立大学大学院 経済学研究科 教授鵜飼宏成矢部謙介中京大学国際学部 教授文部科学省「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」TEEP進化型実務家教員養成プログラム20vol.News Letter中核校:名古屋市立大学連携校:岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学
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