を高めるための大切な要素だったのでは。 私はオンラインの難しさを感じました。特にブレイクアウトルームでは対面の場にある対話のグループ内だけにとどまらない全体にある空気感や、アイコンタクトなどの間接的なゆるやかなコミュニケーションが不足します。3層の参加者同士も「隣のグループはそろそろ終わりそうだな」とか「結構、進んでいるね」といった進捗状況などを肌で感じられず、戸惑っているようでした。 今までの対面型ワークショップでは、参加者自らがその場の声、音、雰囲気を感じ取り、阿吽の呼吸で微調整できることを前提としてきました。オンライン型ワークショップでは、共同作業手段の確保、個別グループでのファシリテーションやインストラクションのあり方など阿吽の呼吸が働かない前提で、新しく授業のプロセス・デザインを再設計しなければなりません。これは同じワークショップという言葉を使っていても、内容もコミュニティのイメージも全く異なるものとして取り扱う必要があり、1層と2層は新しいスキルセットの修得が欠かせません。 続いて「ビジネスアイデア・ブラッシュアップセミナー」についてはいかがでしょうか。2019年度から「リーダーシップ」と「フォロアーシップ」の考え方を強く意識づける工夫をしましたが。 やはり、リーダーやサポーターの役割が大きく違うと感じました。今年度はリーダーが引っ張るという雰囲気が出ていて、ビジネスモデルは深化したと思います。一方、昨年よりサポーターがリーダーの動きを待つという受け身のスタンスが感じられました。 私は昨年度と同じ立場で2層としてチームに入りましたので、プログラムの理解や関わり方などは昨年度の経験が事前学習となっていました。 本年度は「アートで若い女性が心理的に元気になるようなビジネスを」という学生のアイデアを基に進めていったのですが、私は昨年度よりもチームの一員として関わることが明確になりました。というのも、実務家としてアートの経験があったわけでもないし、女性でもないからです。そこで、よりチーム内の雰囲気作りや協力関係の構築に気を配りました。 一方、課題としては、やはり個々の学生がなぜ、どんな目的で参加したのかが明確になった方が良かったと思いました。オンラインでの振り返りのとき、あらためて「なぜみんな参加したの?」という話になり、「将来起業したい」「子育てに関する起業を考えている」などの思いを初めて聞けました。それらが事前にグループ内で共有できていたら、より協力できたと思いました。服部さんの指摘されていたリーダーとサポーターがパートナーとなって活動できるチームビルディングとともに、これらは多種類連携PBL演習プロセス・デザインの検討課題です。 2層、3層の教育効果の視点でお気づきのことをお教えください。 運営の振り返りにおける話が2層・3層へどのような教育効果があったのかではなく、ビジネスモデルの質への話題ばかりだったこが気になりました。2層に対する教育目標と3層に対する教育目標は違うので、3層の話ばかりになってしまわないよう、どうバランスを取るかが課題に感じました。 「教員とは」という問いがあると思います。教育目標や評価にもつながると思いますが、「教員」としてどのようなあり方で関わっていくのかがポイントなのではないでしょうか。 「評価」という言葉が難しいと思います。いろんな評価モデルが新しく開発され、それに感化されてしまいます。服部服部服部鵜飼若杉若杉藤井「自己内評価」の時間しっかりと[服部]教授デザインにおける双子の過ちに陥らないための問「教員が教えさえすれば… 学生が活動しさえすれば…何らかの学習を行なっているだろう。」ではダメ。学生が何を学び得たのか、教員が何を身につけさせようとしているのか(教育目標)がはっきりしているか?学習を教員がデザインするために、また学生に「教育目標」を提示するために、学習パフォーマンスの開発とその評価(方法)が設計されているか?❶❷(名古屋市立大学高等教育院・山田勉先生講義(2021.3.15)「アクティブ・ラーニングの基礎」を参考)あ うんコラム❷裏面へ続く
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