TEEP NEWS LETTER Vol.16
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りの度合いや、「教えるのか導くのか」ということを、どのようなバランスとスタンスで行うかが課題だと感じました。また、チームになる仕掛けとして何を準備できるかにも課題を感じました。   私もチームビルディングが課題だと感じました。多職種のメンバーである以上、つながりや関係性の構築がパフォーマンスやビジネスモデルの結果にも影響します。   私が入ったチームは、大学院の学士から上がった1年生と、企業で部長クラスの経験がある50代の方がいました。1年の学生が「インターネットの中で世界各国の商品をすぐ買える仕組みを作ろう」というアイデアを持ち込んだのですが、一番話し合ったのは「理念設定がなぜ必要なのか」でした。そもそも「このビジネスは儲かる」という意思で始まり、「社会課題を解決する」という意識はこの時点で学生になかったからです。 一方で、私からすると「第2層はどの立場で発言すればいいのか」にすごく迷いました。私は前職がシステムエンジニアだったので、仕組みのところで経験したことを伝えるべきなのか、チームの一員としてか、大学教員としてか…と迷うのが課題感でした。   2019年度は、多職種連携PBL演習に2層として関わる実務家の事前研修の重要性がはっきりしてきました。そのポイントは、支援者としてのマインドセットとスキルセットといえるかもしれません。 第1のマインドセットは、皆さんにご指摘いただいた、2層の立場に対する理解とともに意識されるものです。すなわち、2層の立場が1層か、3層なのかがあいまいでした。これはプログラムを設計した私自身が、日頃から両方の立場を使い分けているからであろうと思われます。鍵は3層の学生が主体的に探究することであり、そのための支援を2つの立場を行き来しながら思考のプロセスをファシリテーションするという意識です。すなわち、2層は内容ではなくプロセスに介入することが主になりますが、情報の不足についてはインストラクションが必要になります。この目測ができるようになることも2層に求められます。 第2のスキルセットは、3層の学生と2層の実務家の到達目標とそこに至るまでに何をどの様な方法で行うかの理解に関わります。藤井さんが昨年度入ったチームを例に考えてみれば、順序にこだわりすぎていると思考が深まらず議論が進みません。2層が学生の思考プロセスの特徴を把握し、作業ステップを組み替える柔軟性を発揮できるように事前研修が組まれる必要があることを物語っています。   2020年度に参加いただいた2種類の多職種連携PBLについて、率直な感想をお聞かせください。   2020年度は、2層の事前研修を行ったうえで、脱炭素社会に向け30年後のエネルギー選択を考える集中講義「次世代エネルギーワークショップ」と社会課題を克服する事業を構想する課外活動「ビジネスアイデア・ブラッシュアップセミナー」の2種類の多職種連携PBL演習を実施しました。テーマは違いますが、コラム①の構造は共通です。新型コロナウィルス感染症拡大の影響で結果的に初回以外はオンライン型のワークショップになり試行錯誤での実施となりました。   最初に次世代エネルギーワークショップですが、学生の参加目的が学びに大きな影響があると感じました。「エネルギー」にどこまで興味関心があるのか。関心のある学生もいれば、ただ単位が欲しいだけの学生もいるギャップをどうしていくか。その意味で初日の見学会は、エネルギー問題への興味関心服部服部鵜飼鵜飼藤井学生の参加目的、事前共有を オンラインPBLは対面型とは異なるもの[若杉][服部・藤井]多職種連携PBL演習の構造多職種連携PBLの基本テーマに「Wicked Problem(やっかいな問題)の克服」を置き、指導教員(第1層)、TEEP受講生である実務家(第2層)、PBL参加学生(第3層)の3層構造の学習環境を整え、PBL参加学生(第3層)が主体的に探究し対策を見出すプロセスを応援する環境を指導教員(第1層)と実務家(第2層)が協力して設計し、提供する。そして❸は、多様なステークホルターが参加する機会が組み込まれている。実務家(第2層)とPBL参加学生(第3層)がともに、場合によっては、ステークホルダーが、成長できたと自己評価できる環境が提供されている。❶❷❸❹❺コラム❶

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