TEEP NEWS LETTER Vol.12
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ライフ(生活の質)の向上につながるといったことを、臨床や教育で学ぶ機会があっていいのではないでしょうか。    実務の現場と学びの場で感じられている、葛藤やギャップはありますか。また、最後に実務家教員に期待する役割についてもお願いします。   看護は学問的にまだしっかりしていないと感じます。看護学で業績を上げている先生でも、実際は文化人類学や心理学など他分野の手法を取っている面があります。 実務家教員という特別なものがあるわけでなく、人に教えるためには実務のバックグラウンドがあった方がよりいいと考えています。そうでなければ本を読んでいれば、という話になってしまいます。特に専門職と呼ばれる分野では、実務家教員に学ぶ意義を知ってもらい、実務家教員がどんどん増えていってほしいです。   医師も看護師ももちろん専門職ではありますが、産業界に出ていくと営業や企画の人たちもプロフェッショナルな経験を積んでいます。実務家教員は専門分野で知識があるだけでなく、広く社会全体を見渡せる立場にあります。進化型実務家教員にも、社会のなかで何が必要か、そして自分に何ができるのか。そんなことを考え続け、行動し伝えていく大きな役割があるのではと思い期待しています。    本日は大変貴重な経験やキャリアチェンジのお話をいただき、ありがとうございました。進化型実務家教員養成プログラムには、共通の基本コースに加え専門コースを4コース(経営実務コース、減災・医療コース、心理カウンセリングコース、スポーツ実務コース)設置予定です。進化型実務家教員養成に向け、一層プログラムの充実を図ってまいります。 TEEP実施委員会では、コンソーシアムの様々な情報発信についても積極的に行っています。詳しくは随時以下のWebサイトにて案内してまいりますので、ぜひご覧ください。  株式会社スノーム代表取締役。看護師、公認心理師。17年間、看護師として主に救急救命、集中治療室と終末期医療に従事。患者や家族、医療従事者に“心の支援”が不足し生きる意欲を低下させていることと感じ、大学の心理学科へ。経営学科で作成した事業計画で各ビジネスプランコンテストに出場し、多くの評価を得る。 2012年11月に株式会社スノームを設立。現在は、企業向けに心理支援サービスを展開し、休職発生率や復職後再休職率の減少、休職日数の短縮などで事業の生産性向上に貢献している。経済産業省主催UVGPの8位入賞、日刊工業新聞社主催「キャンパス・ベンチャー・グランプリ」など受賞。日本心身医学会会員、公衆衛生学会会員など。プロフィール白石みどりさんしらいし 高知県立大学看護学部(災害看護学)准教授。公衆衛生の分野でも国外で経験を積んだ後、都内の専門医療機関で患者と向き合う仕事に従事。高知県立大学では次の世代に経験を伝えている。主な活動は、NGOピースウィンズジャパンの「ネパール国シンドゥルパルチョーク郡給水アクセス改善事業」の支援、国内の自治体などに対する「COVID-19×自然災害時の対策について専門的助言」など。研究テーマは、災害時全被災者の健康状態把握のための情報システム(COACHES)の開発、地域の感染症に対する対応能力向上プログラムの共同研究など。プロフィール木下真里さんきのしたまり小木曽小木曽木下白石実務経験は教えに不可欠社会全体見渡して行動する役割[木下][白石]学部3-4年生の災害看護学の授業(参加型ワークショップ)(木下)発行者 TEEPコンソーシアム実施委員会  事務局 名古屋市立大学教務企画室内 〒467-8501 名古屋市瑞穂区瑞穂町字山の畑1発行日 2021年2月1日  連絡先 E-mail : teep_oce@sec.nagoya-cu.ac.jp進化型実務家教員養成プログラム12vol.News LetterTEEP実施委員会事務局(名古屋市立大学 教務企画室内)https://teep-consortium.jp/中核校:名古屋市立大学連携校:岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学

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