TEEP NEWS LETTER Vol.08
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白川陽一竹橋真悠 主査く作り」などを企画して商店街や企業の協力も得られたのですが、初年度なので時間的な余裕がありませんでした。 そうした中で2018年10月なごや環境大学の公開講座シンポジウムが「なごやのジレンマ! 名古屋市北エリアを例に考える持続可能なまち・人・仕事? いや生活!」と題し、愛知学院大学名城公園キャンパスで開かれました。パネルディスカッションでは、北区の繊維企業の大醐や名城公園内に出店しているスターバックスも自社の取り組みを紹介され、登壇した私たちで「何か一緒にやれたらいいですね」という話になりました。   白川さんからなごや環境大学での話を聞いて、ぜひ次年度は企業と一緒にやりたいと話をしました。 その後、実際に大醐へ「大人の社会見学」という形で視察に行きました。最初から連携のプロジェクトを題目にするのではなく、お互いを知る機会から入ったのが結果的によかったと思います。続いてユースクエアに行き、大学も案内する形でお互いの事業内容を聞き、一緒にやれそうなことを考えながら安心感や信頼関係が生まれました。   大醐は、「日本の物づくりを未来へ伝えすべての人に優しい会社を目指します」を方針とし、社会貢献や地域活動も実践していました。靴下工場の見学をさせてもらったのですが、なごや環境大学シンポジウムに登壇したメンバーや2018年度の「サステナまち計画」に関わったメンバー等に呼び掛けると「とにかく楽しそう」「興味のある人で行こう」という雰囲気になり、いろいろな人が参加することに。男性が機械に、女性は布に興味を持つような面もありました。 いきなり一緒に協働することを前提に関わると、下心が見えすぎるところも出てきてしまいますが、互いに興味を持つことから始まり関係性を深めていく過程がよかったのだと思います。   私は当時、北区役所地域力推進室にいました。行政の目線からすると、地元とは行政主体の事業で区政協力委員や町内会を中心にした関係はありますが、その先の企業とは接点が持ちづらく、そこまで手を広げるべきなのかという迷いがあります。しかし、防災や福祉などは地域住民だけの課題ではないので、行政の縦割りを超えて横串を刺せればという思いを個人的には持っていました。役所という看板があると、地域や企業の方も安心できるという感覚もありますし。    そうした経緯で2019年度事業のあり方を話し合い、いろいろなテーマが提案される中で「高齢化に伴う諸問題」に落ち着いたのですね。勿論、北区の高齢化率の高さなどがあったと思いますが、大醐からも「当事者である高齢者の意見が聞きたい」という提案がありました。地域企業が関わりやすいテーマとして意識されたのでしょうか。   まずは、それぞれが「自分事」にできるテーマでないと、楽しさや意味を見い出せないだろうという思いはありました。その上で、この地域の問題であって、みんなで一緒に考えたくなるテーマとして、竹橋さんから提案された「高齢化」というテーマがより大きなインパクトを持ちました。   ちょうど、高齢者が自分らしく生活できるまちづくりを進める「北区まるっとスマイル大作戦」というプロジェクトが、福祉課を中心に始まろうとしていました。そのプランづくりの中で「若者と企業とのつながりが足りない」という話になり、「サステナには両方がある」と思い浮かんで、福祉課との間をつなぎました。予算も付き、福祉課の担当者も元気に役所の中を動き回ることのできる機会に恵まれました。社会課題としての「高齢化」藤井竹橋竹橋白川白川小木曽だい ご

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