TEEP NEWS LETTER Vol.06
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ソーシャル・デザインの視点 【SDGs】 不確実性や複雑性の高まりは、新型コロナウイルスの感染拡大をはじめとして、気候変動や人権侵害などSDGs(持続可能な開発目標)に関わる状況に鑑みれば明らかです。SDGs達成に向けて、私たち一人一人の「当たり前」が問い返されているともいえます。対自然、対他者との在り方を振り返りながら、一人一人の、また組織や社会、さらに大学自体の在り方についても考える時機にあります。実務家が学び直すプログラムであるTEEPの基本コースには、「持続可能な社会構築論」という本学オリジナルの科目があります。ソーシャル・デザイン能力を培うための当該科目では、データ・サイエンスとSDGs(持続可能な開発目標)という2本柱を特徴としています。その意義について、また、TEEPが大学自体にもたらす影響について、基本コースに携わる人文社会系の教員らの鼎談から紹介します。2020年5月27日・座談会からTEEPプログラム基本コース担当講師参加者(登場順)● 名古屋市立大学 大学院人間文化研究科 教授● 名古屋市立大学 大学院人間文化研究科 准教授● 名古屋市立大学理事・副学長 大学院人間文化研究科 教授小林直三曽我幸代伊藤恭彦(文・曽我幸代)ていだん名市大オリジナルの「プラスアルファ」盛り込む小林   もともと実務家教員養成プログラムを文科省に申請するにあたって、基本要件がありました。それらは、まず大学とは何か、現状と課題、教育方法・学習評価方法の基礎理解を学ぶ「大学教育と進化型エバンジェリスト」、大学での教育・研究におけるハラスメントを含む倫理の理解についての「教育・研究倫理」、研究推進にあたっての基礎能力や研究指導力を修得する「研究方法概論」、シラバス作成やゲストスピーカーとして実際に大学の講義を行う「大学教育実践演習および事前・事後指導」といった科目に反映されています。 大学の教員を目指していた人は、ある程度、大学と関わりを持ち続けています。一方、20年ほど企業で働いてきたような人が実務家教員になると、20年前の大学の様子は分かるけれど、今の大学のことは分かりません。20年前と今とでは、シラバスの書き方から成績の評価法、ハラスメントの感覚などもまるで違います。そこを小林直三 教授文部科学省「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」進化型実務家教員養成プログラム6 vol.News Letter 名古屋市立大学 岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学

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