企業は採用時、自分で考え、自分で行動して、自分で成果を上げる人を期待する人物として挙げるけれど、新入社員教育ではそれをやっていない。子ども扱い、お客さま扱いして「主体性」と「働きかけ力」を奪ってしまっています。結果報告(図1)は、そういう企業のスタンスがそのまま出ていますよね。 実際に実務家教員になる人たちは30~50代のある程度のベテランですから、その年代の社員に対して企業がどう感じているかという質問だと、別の答えが出てくるかもしれません。「主体性」などは当然、新卒ほやほやの人にはまだ足りない。しかし10年、20年選手になったら放っておいても身に付いているかもしれない。そうすると、あえて実務家教員に主体性まで教えなくてもいいということになります。 熊谷さんのかつての勤務先で、社内での人材育成が追い付いていない業務や能力要件というのは何でしたか。 広い視野で物事を見ていくという部分ですね。ガラスの製造業でしたので、ガラスに関しては専門家がいっぱいいた。でも、ちょっと違う視点からガラス業界がどんな存在であってほしいか、これからの世の中に求められる素材って何なのか、などの意見を聞ける機会は少なかった。だから企業が実務家教員を送り出すときに、全く異なる専門領域の学生たちと「将来のガラスってどんなふうになると思う?」「どんなガラスができたら面白い?」などと議論して、何か発見して帰ってきてもらうというのもあり得るでしょう。 それは最後の技術インフラ系企業の採用担当者インタビューで、今まではITの専門分野の人を雇っていたが、今は専門外の人を入れているというところにつながるかもしれないと感じました。 後の我々の報告につながるのですが、多職種連携PBL(プロジェクト型学習)ではまさにグラフの満足度を上げたいところを重点的に見ていくプログラムがコアになっていくのだろうと感じました。 引き続き、人事担当者でしか聞けないようなギャップの存在、会社内で育成できないような領域をヒアリングいただければと思います。どうもありがとうございました。「主体性」に期待はするけれど…広い視野で専門領域見直しを「実務家教員」テーマにディスカッション!参加者(登場順)● 株式会社ジョイワークス 共同代表CEO 人財育成コンサルタント● 名古屋市立大学 事務局教務企画室 教務企画係● 一般社団法人ひらけごま● 名古屋市立大学大学院 経済学研究科 教授田口光彦熊谷 浩服部剛典・若杉逸平鵜飼宏成発行者 TEEPコンソーシアム実施委員会 事務局 名古屋市立大学教務企画室内 〒467-8501 名古屋市瑞穂区瑞穂町字山の畑1発行日 2020年5月15日 連絡先 E-mail : teep_oce@sec.nagoya-cu.ac.jp進化型実務家教員養成プログラム4vol.News Letter名古屋市立大学 岐阜薬科大学 高知県立大学 中京大学 TEEP実施委員会では、受講生のためのeラーニング教材の準備を進めているところですが、新型コロナウイルスの感染拡大防止を第一に、スケジュールを調整しながら慎重に準備作業を行っております。具体的な進捗状況については、以下のWebサイトで順次公開してまいります。https://teep-consortium.jp/若杉服部熊谷熊谷田口鵜飼鵜飼
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