(出典) 進化型実務家教員養成プログラム(TEEP)中間報告会(2020年3月9日開催)「三輪真資氏報告資料」より抜粋けではなく、その後、自分なりにどうキャリアパスを描いていくかを考えさせる機会をつくるべきでしょう。 業務スキルに関しては、必要に応じて組織の中で教育体系を設けていくという動きも見られました。大学教育よりは各組織で機会を確保して十分に補える能力ではないかと考えられますので、改善の優先度としては低いかもしれません。 当然ですが、時代や雇用形態によって求められるスキルやリテラシーは異なるため、重要だと考えられている能力要件は変化します。新入社員に関しては社会人基礎力がより求められ、中途採用に関しては業務スキルが求められている結果でした。「主体性」「計画力」「情況把握力」は新卒のほうが中途採用より10ポイント以上も低い傾向でしたので、特に新卒に対して重点的に改善していくべき項目でしょう。 業種別では、製造業では、唯一「財務・経理知識」の満足度が重要度を上回っていました。サービス・IT業では「柔軟性」の重要度85.7%に対して満足度35.7%とギャップが非常に大きい。卸売・小売業では「主体性」「働きかけ力」の重要度100%に対して満足度0%という極端な結果で、「財務・経理知識」は重要度、満足度ともゼロです。まだ対象が4社ですので、もう少しインタビューなどを重ねて誤差を修正していこうと考えています。 採用担当者のインタビューは、現時点で2社に行いました。コンサル系のA社では、多様なメンバーとのコラボレーション、つまり「チームワーク力」が重視されていました。また、最先端の技術も扱っているので「ITリテラシー」も重要ですが、新卒では不足し過ぎているので入社後の再教育(リスキリング)をしているそうです。他方、グローバル化が進んでさらに重要となる「語学力」は、再教育ではなかなか学習しづらい部分。自分で学び続ける素養が必要で、努力量や、やり抜く「実行力」が大事だとも。座学だけでは学べない資質もあり、部活動などの中でも、体育会系でコーチがいない組織を自分たちでマネジメントした経験を持っているなど、自分で考え他者を巻き込み目標に向かって主導できる人たちが重宝されるそうです。 もう一つの技術インフラ系のB社では、5、6年前まで技術系の学生の採用を重視し、理系の修士、かつIT 系の人材を多く採用していました。しかし、近年はITスキルが一般化し、顧客企業側にも詳しい人材が増えたため、対話の中で問題把握や課題解決できる人材が求められることから、コミュニケーション能力の高い文系や女性の採用も増やしているそうです。ITの専門知識は社内での教育体系の中に盛り込み、自分たちで補填しているということです。 また、社内外を問わず関係の構築が重要になっており、学生時代から多様な属性の人と接してきたかどうかを見ています。アルバイトをしていて学生同士の関係に終始するというより、いかに自分と異なる環境にいる人と多く関わってきたか。入社後のキャリアパスやファイナンスの知識なども企業が時間を設けて教育するのが難しいため、こういったところを学生時代からしっかり学んでいるのは非常にありがたいという話もありました。裏面へ続く関係性を構築する力が重要新卒が中途採用より大きく下回る項目あり結果報告 3つの視点、業務スキル図2ほてん
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