高実学性学術性職業訓練校的領域アカデミックの応用領域職業能力向上領域アカデミック領域低高高社会的優秀さ社内的優秀さ低高ない領域での活躍が期待できます。図1の右上の部分が実務家教員の一番の活躍の場だと思います。中にはわざわざ企業に行って学生と実際にビジネスをやる、ビジネス提案を企業と一緒にやっていくなどの活動をしている先生もいらっしゃいました。実学性も非常に重要な項目なのではないかと思った次第であります。 また、進化型実務家教員を養成するためには「社内的優秀さ」と「社会的優秀さ」という2つの軸が考えられます(図2)。 企業内では相対的な優秀さで評価されていきますが、それが社会的な基準と合っているかどうかは分かりません。社内的には優秀だけれど、社会では通用しないかもしれない人は、企業内にとどまっていただく。社内でも優秀で社会的にも優秀な人たちは、企業がリテンション(維持)を図るでしょう。 そして、社内ではあまり評価されなかったけれど、社会的には優秀だという人が少なくない。こうした人たちが活躍できる機会を企業が積極的に提供して、社会もスカウトしていくような形ができたらいいのではないでしょうか。 実務家教員のインタビュー調査で分かったことは、「クリティカルな状況の中での実務経験を語る際に、実務での成果をプロセスだけでなく、成果の影響度や意味、成果を上げるための重要成功要因などを構造的に語ることができるという共通項がある」ということです。執筆歴が少ない方にでも「執筆に値する論理」が形成されていたことが分かります。しかし、仮説1で示したように計画された偶発性理論に従えば、実務家時代に多くの困難を乗り越えて、たくさんの経験をしたとしても実務家教員になる道が閉ざされてしまうことも十分考えられます。だからこそ、TEEPコンソーシアムで重視する「実務家教員の知的熟達の判定方法」を明らかにする意義があります。 知的熟達の判定方法は、教育活動と研究活動を担える項目で10~15項目出せそうです。イメージとしては「能力」と「実績」を5段階で評価できるようなもの。「実績」は知的熟達の判定に大きく貢献できるため、「能力」「資質」「適性」の判定も重要です。コンピテンシー・モデルの構築は「理想型」と「実在型」がありますが、それらを合わせた「ハイブリッド型」でつくっていくのが妥当ではないでしょうか。その際に「計画された偶発性理論」の項目は非常に重要な要素だったというのが私のまとめです。裏面へ続くコンピテンシー・モデルの構築は「ハイブリッド型」社内的優秀さと社会的優秀さ図2実務家教員活躍の領域図1名古屋市立大学委託調査「『進化型実務家教員養成プログラム』における実務領域診断カルテ開発に向けた基礎調査」報告書(株式会社ジョイワークス著)、2020年3月27日(出典) 名古屋市立大学委託調査「『進化型実務家教員養成プログラム』における実務領域診断カルテ開発に向けた基礎調査」報告書(株式会社ジョイワークス著)、2020年3月27日(出典)
元のページ ../index.html#3