TEEP NEWS LETTER Vol.03
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計画された偶発理論における行動特性が実務家教員の特性の重要な要素であるオープン・マインドで社会との積極的な関わりを持つ経営の本質を体験的に学習している実務家としての複数の専門性を有するアカデミック教員との関係性を持つより民間企業出身の実務家教員を増やしていける養成プログラムが求められるのではないか(社会科学系では特に)教育能力、研究活動能力がある人は、任用後に学位をめざしてもかまわないではないか実務家教員は、授業や研究以外の学内運営活動と社会活動に活躍できる人であるべき実務家教員を養成するプログラムを考える際に、大きくは「30代モデル」と「50代モデル」の2パターンが必要かか、または、優秀な経営者から直接的に指導される。このような経営の本質に携わるような経験を持っていたということが共通項でした。4番目の仮説は、複数の専門領域の経験を持っているということです。いずれの実務家教員もメインの専門性はここなんだとおっしゃると同時に、人事異動先の異なる領域でも一流を目指して専門性を高めていたということが共通項でした。 5番目の仮説は、不思議なことに実務家時代から仕事などを通じて深い関係性を持った“アカデミック教員”が、教員になるためのメンターの役割を果たすということです。6番目の仮説は、今回のインタビュー調査では社会科学系の学部に属する実務家教員が中心でしたが、非営利組織、マスコミ、行政出身より民間企業出身(製造業、サービス業)の割合が相対的に低かったことから導き出されたものです。 大学教員の仕事は、「①教育活動」「②研究活動」「③学内運営活動」「④社会活動」の4つに分類できます。 インタビューした実務家教員は、①も②も優れていることが分かりました。しかし、研究力はあるものの、採用時の実績という点ではアカデミック教員に見劣りするのは当然です。特に社会科学系の実務家が、仕事をしながら博士号を取るようなことは現実的にあり得ません。そこで、任用後に学位を目指してもらって構わないのではないか、というのが7番目の仮説です。 一方、③と④の学内運営、社会活動も実務家教員は長けている傾向があります。アカデミック教員でも長けている人はいますが、苦手な人もいるため、実務家教員はこうした力が確実に身に付いた人でなければならないというのが仮説8です。これは改めて鍛えるものではないので、養成プログラムは①と②の力を高めるものに絞るべきではないでしょうか。 また、もともとのインタビュー項目には入っていませんでしたが、実務家教員と話していると、大学教員への転身には「しやすい年齢」があるという意見が多く聞かれました。40代は組織の中で責任が大きくて離れにくい時期なので、教員になるなら40歳になる前か、50歳を過ぎたあたりのタイミングになるという意見です。 そこで、前者を「30代モデル」、後者を「50代モデル」とパターン化できるのではないかというのが9番目の仮説。30代の場合は助教から講師、准教授のような任用が一般的ですが、50代の場合は准教授か教授で任用されている人が多い。ですから、キャリアは一本ではなく、複数の流れとして見るべきだというのが、実際に調査をして分かったところです。 以上のインタビューと仮説を受けて、実務家教員の活躍の領域を「学術性」と「実学性」という2軸で分けました(図1)。 アカデミック教員は学術性が高く、実学性が低い傾向にあるといえるのに対し、実務家教員は学内活動や就職指導、模擬面談など、アカデミック教員がなかなかでき社会科学系実務家教員のコンピテンシーを探究する9つの仮説(出典) 進化型実務家教員養成プログラム(TEEP)中間報告会(2020年3月9日開催)「田口光彦氏報告資料」より抜粋2つの「年代モデル」の可能性も「社会的な優秀さ」評価を表❶ 教育活動❷ 研究活動❸ 学内運営活動❹ 社会活動大学教員の仕事

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